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2025/02/14

セールスプロモーションでビジネス戦略を明確に。マーケティングとの違いも解説!

セールスプロモーションでビジネス戦略を明確に。マーケティングとの違いも解説!

売上を伸ばすためには、商品やサービスの魅力を効果的に伝え、購買行動を促す様々な施策が欠かせません。

こうした販売促進の一連の取り組みは「セールスプロモーション」と呼ばれます。

この記事では、ビジネス戦略を明確にしたい企業担当者様に向けて、セールスプロモーションの基本的な知識や具体的な手法をご紹介します。ぜひ参考にしてみてください。

セールスプロモーションとは

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セールスプロモーションとは、商品やサービスの売上を伸ばすために、消費者の購買意欲や流通業者の販売意欲を高める活動です。
英語表記は「Sales Promotion」。略して「SP」と呼ばれます。日本語では「販売促進活動」と訳されることもあります。
セールスプロモーションは単なる広告とは異なり、直接的な購買行動を促すことに焦点を置き、顧客の購買を後押しする役割を担います。

主な目的は以下の3つです。

 •自社商品やサービスをより多くの顧客に知ってもらう
 •顧客の「買いたい」と思う気持ちを高め、実際に購入に導く
 •
期間限定セールやキャンペーン、クーポン配布など、様々な手法を駆使して、購買を促す


近年では、インターネットの普及により、店頭だけでなく、Web上でのセールスプロモーションも盛んに行われています。また、店頭でのSPとWeb上でのSPを連動させた「O2Oマーケティング」は、顧客に対して、より効果的なアピールができる手法として注目を集めています。

ターゲット層や商品・サービスの特性に合わせて、最適な手法を選択することで、効果的なセールスプロモーションが可能です。

マーケティングとの違いは?

セールスプロモーションはマーケティング活動の一部です。従って、両者に明確な違いはありません。

そもそも「プロモーション」はマーケティング戦略を立てる際に必要な4つの要素の一つで、「4P理論」としても知られています。

4P理論に含まれる4つの要素は次の通り。

  • 商品(Product):どのような商品・サービスで売り出すか
  • •価格(Price):どのくらいの価格で売るか
  • •プロモーション(Promotion);どのように商品・サービスを認知させ、価値をアピールするか
  • •流通(Place):どのような経路で商品・サービスを流通させるか

 

この4P理論を意識すれば、過不足ないビジネス戦略を立案できます。特に「プロモーション」は「商品・サービスを認知して、買ってもらうためにどのようなことをするか」顧客とのコミュニケーションを意味する言葉です。

セールスプロモーションの主なターゲットと特徴

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セールスプロモーションのターゲットは大きく分けて、以下の3つに区分できます。

  • •一般消費者向け
  • •流通業者向け
  • •社内向け

それぞれの異なるターゲットに合わせた施策を行うことが重要です。ここでは、それぞれのセールスプロモーションの主な種類と特徴を解説します。

一般消費者向け
一般消費者向けセールスプロモーションとは、過去に自社の商品やサービスを利用したことがある顧客を対象にしたマーケティング活動です。

「コスメショップやドラッグストアで化粧品のサンプルをもらう」「スーパーでの特売や懸賞」「街頭での試飲」などもセールスプロモーションの一つです。

普段は買わないような商品でも、お得に試せたり、プレゼントがもらえたりするので、商品の使い心地や香りを知ることができて、購入に繋がりやすくなります。

流通業者向け
流通業者向けのセールスプロモーションは自社の商品をたくさん扱ってもらうために、販売業者へのインセンティブとして行われるマーケティングの活動です。

例えば「販売成績優秀な販売業者を対象に、報奨旅行を実施する」「商品の陳列方法を競うコンテストを開催し、優勝者には賞品を提供する」「販売関係者に対して、社員割引の優遇措置を提供するなどです。

このプロモーションは一般消費者の目には触れないことがほとんどです。しかし、卸売業者や小売業者の販売意欲を高め、自社の商品を多く扱ってもらえる可能性に繋がります。

社内向け

社内向けセールスプロモーションとは、営業や販売担当者の意欲を高め、スキルを向上させるために行うマーケティング活動です。また、営業成績に応じたインセンティブや賞与を支給することで、従業員のモチベーションを高める目的で行われます。

例えば、セールスマニュアルの作成や、社内販売コンテストの実施などが、これに該当します。

効果的に実施できると、営業担当者のスキルやモチベーションが向上し、より多くの新規顧客を獲得できます。また、全体的な売上アップに繋がるなどの効果も期待できます。

セールスプロモーションの主な種類

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一般消費者向けのセールスプロモーションは主に、以下の5つの種類があります。

  • •イベントプロモーション
  • •キャンペーンプロモーション
  • •インストアプロモーション(店頭プロモーション)
  • •ダイレクトマーケティング
  • •デジタルプロモーション

 

以下では、それぞれの特徴を解説します。

イベントプロモーション

イベントプロモーションとは、展示会やセミナー、ライブなどのイベントを活用し、潜在顧客との接点を作り、購買意欲を高めるセールスプロモーションです。

イベントプロモーションの種類は「出展型」と「主催型」の2つがあります。出展型は展示会やセミナーなどのイベントにブースを出展し、商品やサービスをPRするプロモーションです。また、転職フェアや音楽ライブなどのイベントを企画・開催し、自社の認知度を高める際にも用いられます。

イベント参加者は共通の興味や関心を持っているため、効率的にターゲット層にアプローチできる点が特徴的です。商品やサービスを実際に体験したり、説明を受けたりすることで、より多くの情報を伝えられます。

イベントプロモーションは、商品やサービスの認知度を高め、顧客との信頼関係を築くのに効果的な方法です。

キャンペーンプロモーション

キャンペーンプロモーションとは割引、特典、懸賞などの魅力的なオファーを通じて、新規顧客の獲得やリピーターの促進に効果を発揮できるセールスプロモーションです。

例えば、割引キャンペーンは商品やサービスを割引価格で販売するキャンペーンです。「特典キャンペーン」では商品やサービスの購入特典として、ノベルティグッズやクーポンなどを提供することがあります。

期間を限定することで、顧客に「今しかない!」という心理に働きかけ、購買意欲を高められます。また、短期間で集中的に顧客を獲得できるため、費用対効果の高いプロモーションとも言えます。

キャンペーンプロモーションは、売上アップだけでなく、認知拡大や顧客満足度の向上、ブランドイメージの定着にも役立つ効果的な手法です。

インストアプロモーション(店頭プロモーション)

インストアプロモーション(店頭プロモーション)とは、店舗内で行われる様々な施策を通じて顧客に商品やサービスの魅力をアピールして、購買行動を促すセールスプロモーションです。

例えば、商品を魅力的に見せるように陳列することで、顧客の視線を集め、手に取ってもらいやすくすることもインストアプロモーションの一つです。

商品情報やセール情報を分かりやすく伝えるPOPやデジタルサイネージを活用したり、デモンストレーション販売したりもできます。

最大の魅力は顧客の反応がダイレクトに売上に繋がること。顧客の反応をリアルタイムに把握し、必要に応じて施策を変更するなど、迅速な対応ができる手法です。

ダイレクトマーケティング

ダイレクトマーケティングとは、既存顧客や見込み顧客リストに基づいて、最適なチャネルを通じて、商品やサービスを直接アプローチするセールスプロモーションです。

例えば、ダイレクトメール(DM)で顧客リストにダイレクトメールを送付すると、商品やサービスを紹介できます。また、地域住民を対象としたチラシ配布を行うと、認知度を高めることが可能です。

顧客一人ひとりに合わせたメッセージを届けやすいので、顧客との密接な関係を構築できる点が特徴的。顧客の反応を直接把握できるため、効果測定も容易です。

このようにダイレクトマーケティングは顧客との直接対話を通じて、確実な成果を導き出しやすい販売促進活動と言えます。

デジタルプロモーション

デジタルプロモーションとは、WebサイトやSNS、動画プラットフォームなどを活用し、幅広い顧客層にアプローチするセールスプロモーションです。

例えば、FacebookやX(Twitter)、InstagramなどのSNSを活用して、商品やサービスをPRできます。また、GoogleやYahoo!などの検索エンジンや、Webサイトに広告を掲載することもデジタルプロモーションの一つです。

インターネットを通じて、世界中の人々にアプローチすることが魅力です。年齢、性別、興味関心などの様々な条件でターゲティングを行える、ターゲティング精度の高さも強みと言えるでしょう。

セールスプロモーションで使用するツール

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セールスプロモーションで使用する、主なツールは4つあります。

  • •チラシ
  • •DM
  • •POP
  • •SNS

 

効果的に用いるには、ツールの特徴を理解することが重要です。以下ではそれぞれのツールの特徴やメリット・デメリットを解説します。

チラシ

チラシをはじめとした紙媒体を配布するプロモーションは、情報を相手にしっかり届けられる特徴があります。

手元においておけるため、プロモーション効果の期間が比較的長い点もメリットです。反面、紙面に限りがあるため、情報量に限界がある点や配布するターゲットの年齢層を絞りにくいなどのデメリットもあります。

ダイレクトメール(DM)

ダイレクトメール(DM)は顧客リストをもとに商品やキャンペーンの案内やカタログなどを送付できる点が特徴です。

ターゲットの情報をある程度把握したうえで、ニーズにマッチした情報をピンポイントで届けられます。既存顧客に継続購入を促したり、しばらく離れている顧客に再利用を促したりなどの目的でも有用です。

一方、送付にコストと時間がかかる点や、運用の改善にも時間が必要な点がデメリットです。

POP

POPは売り場に商品の広告や宣伝物を設置して直接的にアピールする点が特徴です。例えば、のぼり旗やタペストリー、バナースタンドなどが用いられます。近年は売り場に設置したモニターで動画を流す、デジタルサイネージの活用も進んでいます。

顧客の購買意欲を高め、商品の購入を後押しできる点がPOPのメリットです。反面、顧客の行動パターンや、売場構成の企画にそった配置ができないと、煩雑な掲示物となって店舗のイメージダウンになる可能性があります。

SNS

 FacebookやX(Twitter)、InstagramなどのSNSを活用したプロモーションは、直接顧客とつながり、コミュニケーションができます。ターゲティング精度が高いため、ターゲットとするユーザーにリーチしやすい点がメリットです。ユーザー同士の交流もしやすく、SNSの媒体によっては高い拡散力も期待できます。

一方、デメリットは炎上のリスクがあることです。不適切な内容の投稿をすると、拡散力がある分、多くのユーザーの目に触れてしまいます。結果的に、企業や商品・サービスのイメージ低下につながる恐れがあるため、注意が必要です。

成果につながるセールスプロモーション戦略

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ここまで、セールスプロモーションとは何か、種類やツールについて紹介してきました。

では、実際にセールスプロモーションを行う場合、どのような戦略を取れば良いのでしょうか。以下では成果につながる具体的な手順を解説します。

目的・目標を明確にする

セールスプロモーションを成功させるにはまず、明確な目的と目標を設定することが重要です。最終的なゴールは購入意欲を高めることですが、「どのように購入に結び付けたいか」によって、必要な施策は大きく変わります。

例えば、まだ商品・サービスを知らない潜在顧客に認知してもらうことが目的であれば、SNSやWeb広告、CM出稿などが効果的です。

一方、すでに商品・サービスを知っている顧客に来店してもらうことが目的ならば、POPや店内タイムセール、クーポン配布などが適切な手法として考えられます。

ターゲットを明確にする

目的が定まったら、ターゲットとなる顧客に関して、以下の点を明らかにしましょう。

  • •年齢層
  • •性別
  • •興味関心
  • •ライフスタイル

 

セールスプロモーションは誰を対象にアプローチするかにより、成果が大きく変わります。例えばシニア層がターゲットの場合、WebやSNSよりも、新聞の折り込みチラシなどの紙媒体の方が、見てもらえる確率が高くなるでしょう。

ターゲット層に合わせた戦略を立案することで、より効果的なセールスプロモーションを実施できます。ターゲットのニーズに合わせた手法を選択しやすくなり、より多くのターゲットへのアプローチが可能です。

ターゲットのニーズを明らかにする

ターゲットを明確にした後は、ターゲットが現状、自社や自社商品・サービスにどのようなニーズを抱いているか、明確にしましょう。

例えば「ターゲットに直接アンケートを行い、ニーズを調査する」「ターゲットに対してインタビューを行い、ニーズを掘り下げる 」「ターゲットの行動を分析し、ニーズを推測します」などで、明らかにできます。

ターゲットのニーズにマッチしたセールスプロモーションができると、より効果的に顧客の心を掴むことが可能です。

最適な手法を考える

どのような手法でセールスプロモーションするか、ターゲットの属性に合わせて選定することが大切です。

例えば、ビジネスパーソンがターゲットであれば、オフィス近くの駅前でのサンプリング配布が有効です。その際に、その駅を利用する年齢層や性別割合など、細かく把握できれば、精度の高いプロモーションが可能になります。

予算を決める

ターゲットや手法が決まったら、予算を決定しましょう。予算は、プロモーションの幅を広げ、夢を実現するための重要な要素です。

予算の決め方は企業によって様々ですが、例えば以下の2つの方法で決められます。

  • •リード獲得単価×目標獲得数
  • •目標から逆算

 

1つ目の方法ではまず、ターゲットからリードを獲得するために必要な費用(リード獲得単価)を算出し、次に目標とするリード獲得数と掛け合わせることで、必要な予算を算出します。

2つ目はまず市場シェア目標や試用率目標などの目標を設定し、その目標達成に必要な広告露出回数やGRP(Gross Rating Point)などを算出することで、必要な予算を算出します。

予算が決まったら、各施策に予算を配分しましょう。予算配分のポイントは、以下の2つです。

  • •費用対効果:各施策の費用対効果を比較し、より効果の高い施策に予算を多く配分する
  • •優先度:リード獲得数や売上増加など、達成したい目標に合わせて、各施策の優先度を決める

 

予算は、状況に合わせて柔軟に調整する必要があります。施策の効果が低い場合は予算を削減し、効果が高い場合は予算を増やすなど、PDCAサイクルを回しながら、常に最適な予算配分を探っていきましょう。

スケジュールを設定

セールスプロモーションは多くの人が関わります。しっかりとスケジュールを設定して、スムーズな実行を目指しましょう。

スケジュールを作成する際には、いつまでに何をするかを明確にすることがポイントです。年間スケジュールの大枠から月間・週間の細かい期間へと落とし込みましょう。

また、個々に仕事を割り振ることで、それぞれの業務に集中しやすくなります。ガントチャートやマイルストーン表などを活用し、関係者全員でスケジュールを共有することも効果的です。

定期的に進捗状況を確認し、必要に応じてスケジュールを調整してみてください。

効果測定をする

セールスプロモーションを成功させるには、効果測定を行うことが重要です。店舗のPOSデータ、Web・SNS広告のデータなどを分析し、具体的な数値を元に効果を測定しましょう。

測定を行う際、複数の施策を同時に行うと、効果が分かりにくくなるため、まずは1つの施策から行うことがポイントです。

その際には売上だけでなく、認知率やイメージアップ度なども測定し、ビジネスの将来性を評価しましょう。インターネット販売の場合は、以下の指標を分析します。

  • •インプレッション:広告やWebサイトがユーザーに表示された回数
  • •PV:実際にユーザーがコンテンツを閲覧した回数
  • •CTR:ユーザーに広告が表示された回数のうち、クリックされた回数
  • •CVR:クリックしたユーザーが何%成約したか

効果測定を定期的に行い、常に最適なセールスプロモーションを実施しましょう。

 

まとめ

セールスプロモーションには多くの種類や手法があります。選ぶ施策によって、取るべき戦略は大きく変わるため、今回紹介した内容を理解したうえでプロモーションの活用を進めることが大切です。

「自社の商品・サービスの特性や、見込み顧客のニーズに適したセールスプロモーションの方法を知りたい」という方は、専門的な知識やノウハウをもつ企業からアドバイスを受けることをおすすめします。

タカヨシでは経験豊富なスタッフがセールスプロモーションに関するアドバイスを行っていますので、この機会にぜひご相談ください。

 

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