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2023/03/02

【SDGs】LIMEX(ライメックス)とは?メリットデメリット、コスト課題を解消するLIMEX製品紹介

【SDGs】LIMEX(ライメックス)とは?メリットデメリット、コスト課題を解消するLIMEX製品紹介

「SDGs」「サステナブル」「カーボンニュートラル」といった環境にまつわる指標やキーワードはここ数年で一般消費者へも浸透が進み、環境問題に対する意識の高まりを感じる機会も増えてきました。
石灰石を主原料とする新素材「LIMEX(ライメックス)」もまた、そうした動きに合わせて関心が高まりつつある素材です。

しかし、

「LIMEX(ライメックス)の名前は聞いたことがあるが、具体的にどんなメリットがあるか分からない」
「コスト面の懸念があるため、切り替えが難しそうなイメージがある」

といったお考えをお持ちの方もいらっしゃるのではないでしょうか。
本コラムでは、LIMEXのメリット・デメリットや活用用途、タカヨシで提供するLIMEX製ラベルのコストメリットについて解説します。

 ▶ タカヨシが提供するLIMEX製品のコストメリットを知る

LIMEX(ライメックス)とは?


LIMEX(ライメックス)とは、株式会社TBM(以下TBM社)が開発する石灰石を主原料としたプラスチック・紙の代替となる新素材(炭酸カルシウム等の無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合素材)です。

従来のプラスチック・紙の代替となる環境配慮型素材として、プラスチック・紙に次ぐ第3の素材を目指して普及が進んでいます。

また、高い成形技術により様々な形状の製品を作ることができるほか、加工や印刷方式に対応するためシート状の「LIMEX Sheet(ライメックスシート)」や、LIMEX Sheetを活用した粘着ラベル用基材の開発により、ラベル製品としての提供も行われています。

そんなLIMEXのメリット・デメリットについて、詳しく解説していきます。

LIMEX(ライメックス)が注目を集める社会的背景

近年、持続可能な開発目標(SDGs)やプラスチック問題の課題解決に向けて、企業の対応が求められています。
ここでは、LIMEX(ライメックス)が注目を集めている社会的背景を、以下の2つの点から解説します。

●背景①世界的な資源・エネルギー・水等の枯渇問題
●背景②世界的な紙・プラスチックの生産量の増加

それぞれ詳しくみていきましょう。

背景①世界的な資源・エネルギー・水等の枯渇問題

世界のエネルギー消費量は年々増え続けています。国際エネルギー機関(IEA)によると、2040年の世界のエネルギー消費量は、2014年と比較すると約1.3倍に増加。
これに伴い、経済を支える資源・エネルギー・水等の需要は、下記のような問題に直面すると考えられています。

●2030年に資源の量は約80億t不足する
●2050年までに少なくとも65%は再エネに転換しなければならない
●2050年までに世界人口の割合 51%が高い水リスクに陥る

気候・資源・エネルギー・水など、世界はあらゆる側面で危機にあります。

LIMEX(ライメックス)はその点、プラスチックフィルムなどの代替品として

●石油資源の使用量を削減 
●温室効果ガスの排出量を削減

できる素材です。
また、紙代替品としても以下のような貢献もできます。

●水資源の使用量を約97%削減
●プラ代替用途へのリサイクルが可能

さらにLIMEXの主原料となる石灰石は、世界中にほぼ無尽蔵と言えるほど豊富に存在しています。日本においても100%自給が 可能な鉱物資源です。
石油系樹脂の使用を削減できる、自然に優しい素材として、LIMEXが注目を集めています。


【参考】
・Climate Action Tracker 2017
https://wedocs.unep.org/bitstream/handle/20.500.11822/30797/EGR2019.pdf
https://www.accenture.com/jp-ja/insight-creating-advantage-circular-economy
https://www.pwc.com/jp/ja/japanknowledge/archive/assets/pdf/navigating-the-sdgs1706.pdf
http://www.waterforum.jp/jp/resources/pages/global_water_issues.php
https://wwfeu.awsassets.panda.org/downloads/wwf_wrf_brief_scenarios_hr.pdf
・経済産業省資源エネルギー庁
https://www.enecho.meti.go.jp/category/saving_and_new/saving/general/what/


 

背景②世界的な紙・プラスチックの生産量の増加

世界的な紙・プラスチックの生産量は増加傾向にあります。

紙・板紙の消費量見込みは2017年の約4億tから、2050年には 約7.5億tに、プラスチックの生産量見込みは2018年の約3.59億tから2050年には約11.81億tに増加すると見込まれています。

紙・プラスチックの生産には、大量の資源やエネルギーが必要です。生産過程や廃棄の際には、二酸化炭素をはじめとした温室効果ガスや、有害な排出物が発生します。

しかし、LIMEX(ライメックス)は石油由来のプラスチックと比較すると、原材料調達の工程におけるCO2 の排出量を大幅に取り除くことが可能です。焼却時においても、排出量を約 58%削減できます。

使用後は再生利用もできるため、資源循環を効率的に促進できるマテリアルリサイクルに貢献する資源としても有用です。


【参考】
板紙

・FAO2019、Union of Concerned Scientists(2014年)
プラ
・2018年実績:Plastics Europe Market Research Group (PEMRG) and Conversio Market & Strategy GmbH, Plastics – the Facts 2019
・成長率の前提:World Economic Forum, Ellen Macarthur Foundation, McKinsey & Company, A New Plastics Economy: Rethinking the Future of Plastics (2016)


 

このような点から、世界が直面する環境問題に貢献できる素材として、LIMEXが注目を集めています。

次の章では、そんなLIMEXのメリット・デメリットについて、さらに詳しく解説していきます。

 

LIMEX(ライメックス)のメリット

LIMEX(ライメックス)のメリットは以下の2つです。

1.主原料が石灰石である
2.プラスチック・紙製品の代替である

 

以下でそれぞれのメリットを詳しく解説します。

メリット①主原料が石灰石である

LIMEX(ライメックス)のメリットのひとつは、「主原料が石灰石であること」です。
主原料が石灰石であることは、環境保全の観点から、以下3つのメリットがあると言われています。

●原料調達・焼却工程におけるCO₂排出量削減できる
●世界中に豊富に存在するため、日本でも100%自給自足可能な資源
●価格変動のリスクが少ない

石灰石に基づく原料を用いているLIMEXは先にも述べた通り、石油由来のプラスチックと比較し、原材料調達の工程におけるCO₂の排出量を大幅に抑え、焼却時においても約58%削減が可能というメリットがあります。

また、様々な資源が枯渇しているなか、石灰石は世界中に豊富に存在しており、日本においても100%自給が可能とされています。
さらに昨今の原油高に伴い石油製品の価格が高騰しているなか、石灰石は世界中に豊富に存在しているため、LIMEXはそうした影響を受けにくく価格競争力も高いことが特徴です。

メリット②プラスチック・紙製品の代替である

LIMEX(ライメックス)の2つめのメリットは、プラスチック・紙製品の代替になることです。
このメリットは、環境保全の観点から主に以下の3つの効果をもたらします。

ー効果①プラスチック代替として 資源保全・減プラ
先ほどもご紹介した通り、LIMEX(ライメックス)は主原料に石灰石が使用されているため、通常のプラスチックに比べ石油使用量を大幅に削減でき、限りある天然資源を守ることに貢献します。
また、プラスチック使用量を大幅に削減できるため、原料調達工程・製造工程・焼却工程における温室効果ガスの排出量削減につながります。

ー効果②紙代替として 資源保全・水利用量を約97%削減
紙代替としてLIMEX(ライメックス)を使用した際には、通常の紙に比べ製造時の水の利用量を約97%削減できるというメリットがあります。もちろんパルプなどの森林資源は一切使わずに生産が可能です。
水の使用量を大幅に抑え、紙代替としても資源保全に貢献できます。

ー効果③再エネ100%・CO2排出係数ゼロ
プラスチック・紙代替としてLIMEX(ライメックス)をシート状に加工したLIMEX Sheetは、TBM社の2つの自社工場で実質「100%再生可能エネルギー」「CO2排出係数ゼロ」の電力により製造されています。

しかも、使用する再生可能エネルギーは工場が立地する東北エリアで発電されており、製造の段階から環境への負荷が少ないことも特長。

また、LIMEX Sheetは紙と比べ高い耐水性・耐久性があるため、雨や屋外・水回り等、幅広い用途に対応する素材であることも大きなポイントと言えるでしょう。

LIMEX(ライメックス)の活用用途

ここまで解説してきた通り、様々なメリットを持つLIMEX。

LIMEX(ライメックス)は既に、既に国内の企業や自治体など10,000以上(2022年時点、事業所登録数含む)の採用実績があります。ここからはそんなLIMEXの活用用途についてご紹介していきます。

活用実績①プラスチック製品の代替

プラスチック製品の代替として使用する場合、半透明のクリアファイルやボールペン、ケース、食品容器等様々な形状の製品にご使用いただけます。




活用実績②紙製品の代替

紙代替としてLIMEX(ライメックス)に切り替える場合はパンフレットやフライヤー・ポスター、ガイドブック、メニュー表、フリーペーパー、冊子、名刺、ギフトカードなどツールに活用いただけます。



このようにLIMEXの成形技術を活用し、プラスチック・紙製品の代替として様々なLIMEX製品を作成することが可能となっています。


LIMEX(ライメックス)のデメリット:コストが通常の用紙と比較すると割高になる

ここまで、LIMEX(ライメックス)のメリットや活用用途についてご紹介してきましたが、当然ながらデメリットもあります。

それは、「コストが通常の用紙に比べると割高になる」ことです。

通常の紙に比べると流通量が少ないLIMEXは、一般的な用紙よりどうしても割高になる傾向があります。

しかし、このデメリットはLIMEXに限らず、多くの環境対応商材に言えることです。
環境活動を推進したい反面、昨今の物価高もあり、ますますコストに対して敏感になられている方もいらっしゃるのではないでしょうか。

一方でLIMEXの主原料である石灰石は世界中に豊富に存在する資源のため、昨今の原油高の影響を受けにくいことも特徴です。
したがって、「原油高に関連する価格の安定性という面ではメリットになるでしょう。

また、タカヨシではこうしたコスト面の課題をクリアするLIMEX製品の提供を行っており、後述するLIMEX(ライメックス)製ラベル・シールであれば、従来使われていた合成紙と同等価格での提供が可能です。

必ずしも「LIMEX=コストが高くなる」わけではなく、製品の提供先によってその特性は異なると言えるでしょう。

LIMEX(ライメックス)製ラベル・シールの特徴

ここからはLIMEX Sheetを活用してTBM社が開発したLIMEX製ラベルについて解説していきます。

LIMEX(ライメックス)製ラベルとは、LIMEX Sheet(白色ソフト)の表側の面に印刷可能なインク受理層が塗工され、裏面は粘着剤塗工が可能な粘着ラベル用基材を使用したラベル製品です。

ラベル用途として一般的に用いられるPP(ポリプロピレン)やPET(ポリエチレンテフタレート)シート等の合成紙と比較し、CO2を含む温室効果ガス排出量と石油由来プラスチック使用量を削減することができます。

【LIMEX製ラベルの主な特長】
●LIMEX Sheetと同様に再エネ100%で製造
●合成紙より高い減プラ効果
●CO₂を含む温室効果ガスを削減
●優れた耐久性・耐水性

また、紙製ラベルと比較しても、原料に木材パルプを一切使用せず、製造時の水使用量を大幅に削減できるため、森林と水資源の保全に貢献できるというメリットも。


▲全面粘着からアテンションラベルなどの部分粘着まで、さまざまなアイテムに利用できる形状で幅広く対応できます。

導入事例を見る



タカヨシのラベル印刷の実績

タカヨシは昭和48年から事業を開始して以来、国内トップクラスの製造量・品質で評価されています。
ここではタカヨシが提供するLIMEX(ライメックス)製ラベルの導入事例や、業務用ラベル印刷の実績などをご紹介します。

LIMEX(ライメックス)製ラベルの導入事例

北海道白老町を拠点に自然の美しさを発信する活動を行っている観森(みもり)様は、自然の美しさを伝えるプロダクトにLIMEX(ライメックス)製ラベルを採用。
商品だけでなく外箱やラベルまでも完全オーガニックでプラスチックを使わない徹底した理念の元、素材を選定しました。
そのなかで、環境問題に貢献するLIMEX製ラベルの素材にご興味をお持ちいただき、採用いただきました。

業務用ラベルの実績

タカヨシは創業100年を超える総合印刷会社として、LIMEX関連に限らず、印刷を中心に幅広い事業で企業の事業成功に伴走しています。

自社工場では凸輪転印刷機、凸間欠印刷機、オフセット間欠印刷機など印刷機16 台・加工機32台を保有。ラベルの生産量は、年間26億枚、距離にして地球1.3周分 にも上ります。
日本酒ラベルや計量ラベルなど、携わってきた業界・用途も多彩です。
温度帯(常温・冷蔵・冷凍)や加工(ボイル・レンジ対応など)、 剥離(弱粘・再剥離・強着・粗面など)の高い技術力を駆使して、お客様の様々な用途に応じたラベル機材や 印刷方法をご提案しています。

世界ラベルコンテストで数々の受賞歴をもつ、高付加価値印刷

タカヨシの高付加価値印刷は、世界ラベルコンテストで数々の賞を受賞してきた実績がございます。

高付加価値印刷とは、印刷物に光沢やマットな質感を与える表面加工や特殊印刷などを施し、普通の印刷では表現できないデザイン性を持たせ、商品価値を高める印刷技術です。
例えば次のような高付加価値印刷が、タカヨシなら実現できます。

●UVオフセットラベル印刷機を用いた、ニス加工やグラデーションなどの多彩な色彩表現
●PP・PETなどの化成品やアルミ蒸着など、特殊な用紙への印刷

ラベルを熟知した印刷オペレーターの技術力で、高い品質を実現させ続けています。

LIMEX(ライメックス)に関するよくある質問(FAQ)

ここでは最後に、LIMEX(ライメックス)に関するよくある質問について、回答いたします。

LIMEX(ライメックス)用紙とは何ですか?

LIMEX(ライメックス)用紙とは、炭酸カルシウムなどの無機物を50%以上含む、無機フィラー分散系の複合材料を用いた用紙(ペーパー)です。 

LIMEX(ライメックス)とストーンペーパーの違いは何ですか?

ストーンペーパーはLIMEX(ライメックス)と同じく、石灰石を主原料とした素材です。しかし、両者は下記の通り、位置付けと基本特許が異なります。

●LIMEX:TBMが日本国内で自社開発(特許取得)した「素材」の名称
●ストーンペーパー:台湾メーカーが開発した「紙の代替(中間製品)」の名称

「ストーンペーパー」は、⽯から⽣まれた紙として、シート状に製造されたものです。

⼀⽅で、LIMEXは、紙代替製品をつくるためのシート状に製造されたLIMEX Sheetと、プラスチック代替製品をつくるために製造されたLIMEXペレットを含む、素材名の総称を指します。

LIMEX(ライメックス)で実現できる印刷の種類は?

用途によって以下での出力が可能です。

●オフセット印刷
●インクジェットプリンタ
●レーザプリンタ など

LIMEX Sheet(ライメックスシート)の厚みは?

タカヨシでは、シート厚200μ(0.2㎜)・300μ(0.3㎜)・400μ(0.4㎜)の3種類を取り扱っております。

対応できる印刷物のサイズは?

LIMEX(ライメックス)は、さまざまな印刷物のサイズに対応可能です。名刺をはじめ、屋外用のバナーのような大判タイプもプリントできます。

 

タカヨシではTBM社のLIMEX Partnerとして、通常の合成紙と同等価格でLIMEX製ラベルを提供

タカヨシではTBM社のLIMEX Partnerとして、LIMEX製ラベルを通常の合成紙と同等価格で提供を行っています。 

LIMEX製ラベルの良さを広く知っていただくためまずはご使用いただきたいという想いも強く、コストメリットの高い価格設定をさせていただいております。

前述していたコスト面のデメリットに関しても、タカヨシで提供しているLIMEX製ラベルであれば解消されます。

また、ラベル製品以外にもLIMEX Sheetを使用した製品であれば同様にメリットのある価格設定をしております。サンプル取り扱いや、ご注文方法に関する情報ご興味をお持ちの方はお気軽にお問い合わせください。

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