近年「脱プラ」「SDGs」「カーボンニュートラル」など環境問題に関する言葉をよく耳にするようになりましたね。
企業のご担当者さんも環境配慮に取り組まなければいけないと思いつつも、「どんなことから始めたらいいのかわからない」「結局コストが高く手を出せない」と困っている方も多いのではないでしょうか。
そんな方に向けて、環境配慮の取り組みの第一歩として取り組みやすいポイントをご紹介いたします!
そもそもなぜこんなに環境配慮が求められているのでしょうか。
2015年に締結されたパリ協定では、温室効果ガスの排出量を2030年に2013年対比で46%減にする目標が定められています。
また2022年4月1日にプラスチック資源循環促進法が施行開始され、2030年までにバイオマスプラスチック200万トン導入目標が定められています。
海洋プラスチック問題や地球温暖化など、私たちの生活に直結することもあり、近年消費者や投資家もエコに対する関心が強まっています。今後は企業へより一層の環境配慮への取り組みが求められてくるといわれています。
環境問題への意識は高まっているものの、なかなか積極的に切り替えに踏み切れない企業様も多いかと思います。
その理由として、「コストが高い」「手間がかかるから人手が割けない」といった課題があげられます。
そこで今回は、導入コストがかからず手軽に始められる環境に配慮した印刷方法・素材についてご紹介していきます。
現在使用されている印刷物や資材に親和性の高いものがあればぜひ参考にしてみてください。
環境問題は長期的に取り組んでいかなければならないため、
継続的に取り組めるか、視覚的にも伝わる取り組みかどうか。この点もぜひ意識して読み進めていただければと思います。
ライスインキは、米ぬかから抽出する米ぬか油の非食用部分を原料としており、従来の石油を原料としたインキと比較し、
年間約60トンのCO₂排出量を削減することができるインキです。
100%国内で製造できるため、大豆油を使ったインキと比較して、輸送マイレージもかかりません。
従来の印刷物をライスインキに変更するだけなので手軽に始められ、また印刷物にライスインキマークを表示することができるので消費者の方にも見える環境配慮商材となっています。
実はタカヨシでは、10年以上前からこのライスインキを使用しており、現在オフセット印刷でのライスインキ使用量は60%を超えています。通常のインキと同価格で印刷しているため、ライスインキの切り替えに伴うコストはかかりません。
エコプレスバインダーとは、のりも針金も熱も使わず、紙に強い圧力をかけ、紙の繊維を絡めて製本する環境に配慮した製本方法です。
・針金を使用しているものと違い、そのままリサイクルにかけることができる
・ケガや、金属の異物混入が防止できる
といったメリットがあげられます。
製本可能なページ数は、紙の種類や厚さにもよりますが、16ページ前後であれば対応可能です。
切り替えにはコストはかかりませんので、気軽に導入することができます。
3.ニス加工で脱プラ
パッケージや手提げ袋にはラミネートと呼ばれるペット素材やPPを張り付けられているものがあります。
ラミネートの目的は印刷物の耐久性強化、高級感や重厚感アップです。
しかし、ラミネートには、はがさないとリサイクルができない点、コストが高い点、プラスチックを使用しているといったデメリットが。
環境配慮の取り組みとして、このラミネートをニス加工に変更することができます。
ニスはラミネートと違い、そのままリサイクルに出すことが可能です。強度の面ではラミネートに劣りますが、コストも安く、仕上がりの質感にもバリエーションがあるため、デザインにアクセントをつけることが可能です。
LIMEXとは、株式会社TBMが開発する、石灰石が主原料の紙とプラスチックの代替品です。
耐水性・耐久性が高く繰り返し使うメニュー表やマップ等の利用に適しています。
紙と比べ、製造時の水使用量を97%削減することができ、水資源、森林資源など枯渇リスクの高い資源の保全に貢献します。
株式会社TBM様WEBサイト
プラスチックの代わりに非食用のお米を使い製造されているライスレジン。
カーボンニュートラルの性質を持ちながら、従来のプラスチックと比べてもコストも強度もほぼ同等です。
新しい事業や取り組みをいざ始めてみると、なかなかすぐに効果が出にくく、担当者のモチベーションを保ちにくいものです。
もちろん長期的な目標設定をすることも大切なのですが、スモールスタートの姿勢も大切かと思います。
数か月単位で小さい目標を立て、少しずつ効果検証していくことが、担当者が息切れせずに続けるポイントです。
「環境配慮への第一歩①」でご紹介した環境対応印刷は、コストの負担をかけずに簡単に環境に配慮したものを作成することができます。
まずは、身近なもの(カタログ・パッケージ・シール・ノベルティなど)から環境に配慮したものに切り替えることから始めてみませんか?
今回ご紹介した印刷・素材以外にも、色々な環境対応商材があるかと思います。
「自社との親和性」「継続性」といった視点を忘れずに、環境配慮の第一歩をふみ出していただければと思います。
タカヨシでは、今回ご紹介している施策のご提供に加えて、SDGsの導入支援も行っています。
自社の取り組みを見直したい、全社に浸透させるツールを作成したい、といったご要望も承っております。
お気軽にご相談ください。